《紙ジャケ》ローリング・ストーンズ デッカ/ロンドンその4
■フラワーズ(紙ジャケット仕様)
■サタニック・マジェスティーズ(紙ジャケット仕様)
■ベガーズ・バンケット(紙ジャケット仕様)
■スルー・ザ・パスト・ダークリー(ビッグ・ヒッツVol.2)(紙ジャケット仕様)
■レット・イット・ブリード(紙ジャケット仕様)
■ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト!(紙ジャケット仕様)






ユニヴァーサル・インターナショナル提供。ローリング・ストーンズの1960年代作品の待望の紙ジャケ化。但しCD/SACDハイブリッド仕様ではありません。2002年DSDマスター採用。一挙22タイトル発売。この4タイトルいずれも¥2,548円(税込み)。
■フラワーズ
1967年7月発表の米独自仕様盤。米国では英盤から曲をカットしてシングル曲などを加えたアルバム作りをしてきていた為、ここへきてアルバム1枚作れる状況になっていた。そこで当時のフラワー・ムーブメントに便乗してこんなアルバムを作ってしまった。モンタレーでポップ・フェスティヴァルが開催された年でもあったため、こんな寄せ集め作品でも全米最高3位を記録した。収録は英「アフターマス」「ビトゥイーン・ザ・バトンズ、シングル曲、当時未発表だった曲の寄せ集め。だけど個人的には結構好き。
■サタニック・マジェスティーズ
ローリング・ストーンズの全アルバム中、最もサイケデリック・ロックに近い作品。1967年12月発表。全米最高2位。ビートルズの「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」が先に出ていた為、ビートルズの真似と永久に言われ続ける不幸な作品だが、彼等の歴史を考えると非常に意味のある作品。収録は英ロンドンのオリンピック・スタジオ。アンドリュー・ルーグ・オールダムやジャック・ニッチェの手を借りずに自らのプロデュースでアルバムを完成させた記念すべき初アルバム。ジョン・ポール・ジョーンズが参加した「She's a Rainbow」はアップルのCMに使われた事でも知られている。オリジナル・レコードは3Dジャケット。「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」にローリング・ストーンズが登場した事を受けて、「Their Satanic Majesties Request」のジャケにはビートルズのメンバーの顔も登場。
■ベガーズ・バンケット
万人が認めるローリング・ストーンズの全盛期はここから。1968年12月発表。今日まで続く《ローリング・ストーンズ・サウンド》を作り挙げたプロデューサー、ジミー・ミラーとの付き合いもここから。ミック・ジャガーがトラフィックの作品のプロデュース振りに関心してジミー・ミラーを起用した事からローリング・ストーンズの真の全盛期が始まった。収録は1968年の前半で完成していたが、ストーンズ・サイドが提案した便所の落書きジャケを巡ってレコード会社と対立、最後にはストーンズ・サイドが折れる形式でベージュに近い無地のジャケにタイトルだけが書かれたジャケで登場する事に。皮肉にもビートルズが「ホワイト・アルバム」を出していた為、ここでもビートルズの後追いと当時は言われた。私が始めて購入あいたレコードもこれでした。1980年代のCD化の際にオリジナルのデザインに戻されたが、便所の落書きジャケは個人的にも思い入れなし。米南部をルーツとするサザン・ロックの影響を受けた英国ロック・アルバムとしても非常に価値高し。クラプトンが取り組むよりもずっと前だからね。

■スルー・ザ・パスト・ダークリー(ビッグ・ヒッツVol.2)
ローリング・ストーンズの公式第二弾ベスト盤。米英共に1969年9月に発表されたが、内容は若干違う。米盤は通常の四角形で発売されたが、英オリジナル盤は四隅の角を削った八角形ジャケとして発売された。今回の紙ジャケは貴重な英オリジナルに準じた八角形ジャケとして出る(らしい)。私がこのレコードを購入したのは1976年3月18日で当然八角形ジャケだった。このレコードは都内のディスク・ユニオンで1980年頃に手放してしまったが、売り払ってしまった事は私の洋楽人生の中で最大の失敗だった。「Honky Tonk Women」「Jumpin' Jack Flash」「Street Fighting Man」など、今でもステージで演奏される代表曲が揃っている。
■レット・イット・ブリード
1969年12月発表。ローリング・ストーンズ全アルバムの中で私が一番好きな作品。1968年から1969年にかけて制作された作品である為、曲によってブライアン・ジョーンズ参加作品とミック・テイラー参加作品とがある。プロデュースはジミー・ミラー。前作「ベガーズ・バンケット」よりも更に深く米南部サウンドをルーツとするサザン・ロック/スワンプ・ロック色に染まった作品としても有名。全米ではポップ・チャートだけでなく、ブラック・チャートの20位以内に食い込んだが、この事実は本作の性格を物語る。ちなみに本作の録音に参加したライ・クーダーとキース・リチャーズとの間で、ギター・フレーズを盗んだ盗まないの問題が発生。後にこの時のセッションは「ジャミング・ウィズ・エドワード」という作品名で1972年に発売された。ローリング・ストーンズに関係する作品ならなんでも欲しい、という人以外は買ってはいけない。
■ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト
1970年9月に発表されたローリング・ストーンズ通算2作目のライヴ版。「Got Live If You Want It」が厳密な意味では《実況録音盤》とはいえなかった為、厳密な意味ではローリング・ストーンズ初のライブ盤であり、ミック・テイラー参加によるフル・アルバムだった。当時市場に出回っていた海賊盤に対抗する為に発表された作品だった。ジャケットの男はドラム奏者のチャーリー・ワッツ。プロデュースはローリング・ストーンズ&グリン・ジョーンズ。全米では最高6位まで食い込んだ。
続く。
東芝EMI (1995/07/19)
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