benri-navi by myhurt
《紙ジャケ》ディン・A・テストビルト《Papersleeve》
Suezan Studio (2018-10-05)
売り上げランキング: 217,414
Suezan Studio (2018-10-05)
売り上げランキング: 217,412
ブリッジ提供。2018年版デジタル・リマスターによる世界初CD化 。価格は¥3,024円。
YouTube - Din A Testbild / OST/ Berlin Airport
《紙ジャケ》ワイルド・ハヴァナ「ワイルド・ハヴァナ」《Papersleeve》
Pヴァイン・レコード/PSYCHEDELIC FLOATERS提供。1977年、オランダの自主制作盤のCD化。価格は¥2,592円。これはいいね。
YouTube - Wild Havana (Holanda, 1977) - Wild Havana
《紙ジャケ》オムニバス「Ext Best File」《Papersleeve》
ExT Recordings (2017-01-11)
ExT Recordings提供。DE DE MOUSE、CHERRYBOY FUNCTIONを輩出したExT Recordingsの創設10周年記念コンピ。価格は¥2,160円。
#1444 Deuter / D (1971)
i. Andantino
ii. Allegro 138 A
iii. Andante
iv. Allegro 138 B
2. Der Turm/Fluchtpunkt
3. Krishna Eating Fish And Chips
4. Atlantis
5. Gammastrahlen-Lamm

Deuter と書いて、これをドイターを読むとドイツの登山用バックパックメーカーの事を指してしまうので、今宵は Deuter と書いて、これをデューターと読もう(本来ならドイターと読むのが正解なんだが)。1970年代前半から今日に至るまで音楽活動を継続しているジャーマン・ミュージック・シーンの陰の重鎮、デューター。ジャンル的にはニューエイジ、アヴァンギャルド、エレクトロニクス、エスニック・フュージョン、ヒーリング、アンビエント、リラクゼイション、エクスペリメンタル、インストゥルメンタル、ワールド・ミュージックなどの言葉で表現される現代メディテーション・ミュージックの第一人者だ。40年という、非常に長い経歴を持ちながら、ジャーマン・エレクトロニクス、あるいは近年のニューエイジ・ミュージックの好きな(しかもかなり好きな)人意外への認知度ほぼゼロと言ってもいい人でもある。1970年代、1980年代、1990年代、2000年代と絶え間なくアルバム制作を続けてきた人であるにも関わらず、悲しい程、名前を知られていない人と言っても良いでしょう。
デューターはドイツが第二次世界大戦に敗北した1945年、下町ファルケンハーゲンの生まれ。出世時の本名は「Georg Deuter」。ギター、ハーモニカ、フルートなどの楽器演奏を独学で習得。1970年に自動車事故に見舞われるというアクシデントを経て、1971年に最初のアルバムとなる「D」を発表する。リリースは1968年にエッカルト・ラーン(Eckart Rahn)という人物によりバイエルン州ミュンヘンにて設立された、カッコウのレーベル・マークで知られるプログレッシヴ系レーベルの Kuckuck Schallplatten。初期ポポル・ヴーの自然回帰主義にも通じる、東洋志向のアンビエント・サウンドでデビューを飾る。今でこそ、こうしたニュー・エイジ志向のサウンドは特段珍しくもなんともないだろうが、1971年の時点でこうしたアンビエント・エレクトロニクス・サウンドといえば、他のドイツ勢を見回してもポポル・ヴー位しか見当たらない。ある意味、時代を先取りしていた存在であるといえよう。
《紙ジャケ》ピロレーター、デア・プラン、サーティーン《Papersleeve》
スエザン・スタジオ (2013-03-14)
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スエザン・スタジオ (2013-03-14)
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スエザン・スタジオ (2013-03-14)
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スエザン・スタジオ(SUEZAN STUDIO)提供。Ata Tak レーベル再発シリーズ第四弾。今回は5タイトル。全5タイトル入りのボックスも同時発売。価格はそれぞれ¥3,150円(税込み)。ボックスセットが¥15,750円(税込み)。
《紙ジャケ》クリス&コージー CHRIS&COSEY 第一弾《Papersleeve》
BounDEE by SSNW (2012-04-25)
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BounDEE by SSNW (2012-04-25)
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ハヤブサ ランディングス提供。分裂したスロッビング・グリッスルの片割れ、クリスとコージーが結成した男女アンビエント・テクノ・ポップ・ユニットの初期作品。当時のレコードは今も持っているのですが、これは多分買うと思います。価格は¥2,500円(税込み)。
YouTube - Chris And Cosey / Heartbeat
#0172 Virginia Astley / Hope in a darkened heart (1986)
2. A father
3. So like dorian
4. I'm sorry
5. Tree top club
6. Charm
7. Love's a lonely place to be
8. A summer long since passed
9. Darkness has reached its passed
10.(Le song) A day a night

日本でもTV-CMのBGMに使用されるなど、一時期人気を獲得した女性シンガー/ソングライターのヴァージニア・アストレイ(Virginia Astley)。心が洗われるようなピュアな歌声で世界中を魅力した彼女の人気も過去の話。彼女の名前がメインストリームで挙がる事や見る事は殆ど皆無といっていい状態ですが、かつて彼女の過去の作品に触れた事のある音楽リスナーにとっては忘れる事の出来ない存在として頭のどこかにきっと記憶されているに違いありません。私自身もそうです。輸入レコード店に足を運ぶと、忘れていた昔の記憶を思い出したかのように、《V》の欄に足を運ぶ自分があるのです。
映画やテレビ音楽の作曲家兼アレンジャーの父やプロデューサー稼業の兄を持つという家庭に生れ育ったロンドン郊外の生れのヴァージニア・アストレイ。姉のカレンがフーのリード・ギタリスト、ピート・タウンゼントと1968年に結婚した為、ピート・タウンゼントの義理の妹という立場でもある(今でもそうかは知りません)。音楽一家だった影響もあり幼少の頃からピアノやフルートの練習を開始、その後マンチェスターの音楽学校での生活やロンドンのギルドフォード・スクール・オブ・ミュージックを経て名門シティ・ユニバーシティに進学している。
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#0114 Neu! / Neu! 2 (1973)
2. Spitzenqulitat
3. Gedenkminute (Fur a + K)
4. Lila Engel (Lilac Angel)
5. Neuschnee 78
6. Super 16
7. Neuschnee
8. Cassetto
9. Super 78
10. Hallo Excentrico!
11. Super

只ひたすら単調な電子ビートを刻み続ける悪夢のような音楽。ワビやサビ、ピアニシモやフォルテシモ、序章も終章も何もおかまいなく強烈なビートを延々と刻み続けるノイの音楽を最初に聴いた時、前例のないこの妙な音楽を一体どう評価してよいものか途方にくれたものでした。あれは1977年の春。テイチク(当時)から《電子美学》と名付けられて発売されたノイの2作目「Neu!2」を聴いた時の率直な感想でした。俗に《ハンマービート》と呼ばれる電子ビートを基本とし、更にそのサウンドを編集の段階でスピートを変えたり、エフェクトをかけたりと、アイデアの思いつくまま作り上げた、究極の右脳音楽。勿論こんな音楽を聴いたのはノイが初めてだった。呆れかえるやら、途方にくれるやら。で、当時のアナログ盤を直ぐに手放してしまった記憶がある。
ノイは初期のクラフトワークに参加していたミヒャエル・ローターとクラウス・ディンガーによって1971年頃に結成されている。オーガニゼイションのフローリアン・シュナイダーらと共に一時活動を共にしていた両名だが、自分達流の音楽を追求する為にクラフトワークを離脱してノイを結成した。最初の作品は1972年にブレインから発表された「Neu!」。ジャーマン・ロック界の重鎮コニー・プランクの手を借りて製作されている。翌年の1973年にも「Neu!2」を発表するが、ノイの方向性に疑問を持ち始めていたミヒャエル・ローターはノイ同様、ドイツのエレクロニクス界で活動していたハンス・ヨアヒム・ローデリウスとディーター・メビウスによるクラスターと意気投合、ノイとクラスターの音楽性が混在したハルモニアを結成し1974年にアルバムまで発表してしまった。
#0023 Kraftwerk / Autobahn (1974)
2. Kometenmelodie 1
3. Kometenmelodie 2
4. Mitternacht
5. Morgenspaziergang

後世の音楽界に与えたインパクトの大きさはあのビートルズさえ遥かに上回る、と見方次第によっては正当化されるドイツの偉大なエレクトロニクス・ユニット、クラフトワーク(またはクラフトヴェルク)。仮にもしこのバンドが世の中に登場していなかったら今現在の音楽シーンは全く違ったものになっていたに違いない。なにしろ、クラフトワークが登場する前にはクラフトワークのようなバンドはポピュラーシーンには存在しなかったのだから。エクスペリメンタルなサウンドを構築する手段の一つとして電子音楽を利用したポピュラー畑のアーティストはクラフトワーク以前にも勿論存在した。初期のクラフトワークにも影響を及ぼしたと思われるシメオンとダン・テイラーによるエクスペリメンタル・デュオ、シルヴァー・アップルズもその一つだ。
前身バンドであるオーガニゼイション時代や結成当初の頃などは実験バンドの域を出ないバンドであったが、1974年の「Autobahn」で彼等は大ブレイクする。エレクトロニクスを前面に歩し出したポップス作品など、当時の常識では有り得なかった時代に「Autobahn」は登場する。プログレがまだ売れる時代ではあった事も追い風にはなったのだろうが、規格外の音楽「Autobahn」はなんと全米5位(全英4位)を記録する成功を収めるに至る。世界初、いや人類の歴史上初めてのテクノ・ポップの誕生である。この1枚でクラフトワークはタンジェリン・ドリームやノイ、クラスターといった母国のエクスペリメンタル偏重のエレクトロニクス勢とは次元の違う道を歩み出す事になる。その後のニュー・ウェーヴもインダストリアルもニュー・ロマンティックもシンセ・ポップもアンビエント・ポップもハウスもエレクトロニカも「Autobahn」の存在なくして世に登場しなかったと断言出来るだろう。
#0024 Der Plan / Die Peitsche des Lebens (1990)
2. Die Peitsche des Lebens
3. Anders sein
4. Wenn wir beide auseinandergehen
5. Kathdrale der Konzentration
6. Alles ist sinnlos
7. Alter Mann
8. Wir Babies
9. Kleiner Junge
10.El Cigarro
11.Live at the Village Vanguard
12.Das Bose kommt auf leisen Sohlen
13.Simple Simple
14.Erst ich dann Du
15.Spiel 77
16.Das war so schon
17.Vive la vie

1979年に独デュッセルドルフで結成されたユーモラスなロック・バンド、デア・プラン(ダー・プラン)が1993年にデッチあげの擬似ライヴ盤「Live at the Tiki-Ballroom 」を発表して以来、およそ7年程活動を停止している。このバンドは1970年代初期から音楽活動を展開している米アンダーグランド・ロックの雄レジデンツから毒の部分を軽くしてユーモアやキュートな部分をクローズアップさせたサウンドで所属レーベルの Ata Tak 同様に一時期一世を風靡したバンドだ。バンド自体が長らく活動を休止させていることもあってか、現在の日本では既に忘れ去られてしまった感もあるバンドだが、そのユニーク極まりないサウンドに、新作を待ち続けている隠れファンも多い事だろう。
ジャーマン・ニューウェーヴ・シーンを代表するレーベルの一つとして知られている Ata Tak(Art Attack) はデア・プランのメンバーでもあるフランク・フェンスターマッハー(Frank Fenstermacher)とモーリッツ・ライヒェルト(Moriz Rrr)によって1978年に設立された自主レーベル。デア・プランの作品やソロ作、アンドレアス・ドラウの作品など、主にオバカ系サウンドを屋台骨としていた超マニアックなレーベル。そのレーベルの中心的存在だったのが言うまでもなくデア・プランだった。サウンドにユーモア精神を盛り込んだバンドはこれまでロック界には多く登場してきたが、デア・プランの場合は『クスッ』と微笑んでしまうような軽いネタが中心だった為、レジデンツやフレンク・ザッパに抵抗感を示す人でも気楽に聴く事が出来るのが特徴だ。