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《紙ジャケ》マルコ・メスキーダ「レター・トゥ・ミロス」《Papersleeve》
ディスクユニオン/Eight Islands Records提供。スペインのピアニスト、マルコ・メスキーダらによるジャズ・トリオ作品。価格は¥3,300円。
YouTube - Marco Mezquida / Letter to Milos
#0976 Hector Zazou / Strong Currents (2003)
2. Mmmh
3. Beauty
4. In The Middle Pf The Night
5. Let It Blow
6. Under My Wing
7. Freeze, The
8. Remember
9. Is This
10. Indian Moon
11. Morning
12. Ocean Of Sound
13. Blue
Hector Zazou / Strong Currents (2003)
こいつはたまげた。びっくりした。パッケージを手に取る全ての男性の視線を釘付けにする事必至の官能度200%のジャケット・アート。フランスのRIOシーンを代表する才人の一人である、あのエクトル・ザズーがこんな作品を出したのか。さぞや内容もジャケット通りのエロティシズム溢れた内容に違いないとタカをくくって聴いてみたが、そんな事はなくエレクトロニクスとアコースティックなサウンドが気品よく融合したいつも通りのザズー流新感覚サウンド(唄は官能的だが)。ジャケットを見て近年これほどクラクラした作品は近年記憶がない位のインパクト大な作品ですね。しかしよく考えて見れば元相棒のジョセフ・ラカイユの作品は当場所で既に紹介済みであるから、世間一般的にはジョセフ・ラカイユよりも紹介される機会の多いエクトル・ザズーの作品をも取り上げなくてはバランスが取れません。丁度よい機会なので彼の作品を取り上げる事にします。
言うまでもなく、エクトル・ザズーといえば1970年代の中期から後期にかけて2枚のアルバムを発表したフランスのチェンバー・ロック・ユニット、ZNRの片割れの一人。1968年のフランスの五月革命を契機に誕生したと言われているアーティスト集団《バリカード》を母体とした組織。若い才人達が集結したアーティスト集団だったせいなのか、初期の頃はエクトル・ザズーやジョセフ・ラカイユ以外にも複数の人間が活動に関わっていたようだが、最終的に2人が残って、純音楽集団ZNRが1970年代半ばに誕生する事になる。《チェンバー・ロック》とは簡単に言えばロックの概念にクラシック音楽の室内楽(=チェンバー)の要素を大胆に組み入れた音楽だが、クラシック音楽がネタ元といっても、クラシック音楽自体がバロックの時代から20世紀の音楽まで数百年の隔たりがあるので、一口に《チェンバー・ロック》といっても聴感上のイメージはバンドによって大きな差がるのが特徴だ。