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《紙ジャケ》ホスト HOST《Papersleeve》
ディスクユニオン/ARCÀNGELO提供。ノルウェー産ヘヴィ・プログレッシヴ・バンド、ホストの1974年デビュー作他。価格は¥3,300円。
YouTube - Høst / På Sterke Vinger
YouTube - Host = Hardt Mot Hardt - 1976 - (Full Album)+ Bonus
YouTube - Høst / "Ase" & "Fattig Men Fri" - 1975/91
#1339 Träd, Gräs och Stenar / Träd, Gräs Och Stenar (1970)
02. I Can't Get No Satisfaction
03. Sanningens Silverflod
04. Tegenborgsvalsen
05. All Makt Åt Folket
06. Svarta Pärla

Träd, Gräs och Stenar と書いてトラッド・グラス・オーク・スターナーと読むそうです。このバンドは1970年代初頭から同前半まで活動を継続していた北欧はスウェーデン(ストックホルム)出身のサイケデリック・ロック・バンド。熱心な北欧ロックのファンや辺境ロック・マニアの人を除外すれば正直言って日本ではそれ程馴染みのないバンドの一つだと思うが、2000年代に再結成を果たしてなんと2007年には日本来日公演まで実現している。この連中、実は1960年代から音楽活動を開始していてメンバーは既に結構なお年らしい。彼等の過去の作品が1960年代~1970年代のロック再見直しブームにあやかって再評価されていたら再結成や日本公演がもっと早く実現していたかもしれない。それはさておき、彼等の歴史に少々触れてみる。ある方面では ”北欧のアモン・デュール” との異名を持つトラッド・グラス・オーク・スターナーの歴史の始まりは1967年の夏頃まで遡らなくてはならない。
ギタリストの Bo Anders Persson(1937年生まれだから現在既に70歳オーバー!) を中心としたエクスペリメンタルなサイケデリック・ロック・バンド、Pärson Sound が彼等の原点。当時のメンバーは他にベース担当の Torbjörn Abelli、チェロ担当の Arne Ericsson、Mecki Mark Men のドラマーとしても知られる Thomas Mera Gartz(1944年、ストックホルム出身)、ヴォーカル及びサックス担当の Thomas Tidholm(1943年、オレブロ出身)、そして正式メンバーではどうやらなかったようだが時にヴァイオリン奏者の Urban Yman。彼等は1968年頃まで活動を続けたようだが当時な正式なアルバムを発表する機会は得られなかったようだ。だが1967年から1968年にかけて彼等は録音作業も行なっていたようで、2001年には当時の音源をまとめた「Pärson Sound」なるアルバムがストクホルムのレーベル、Subliminal Sounds から発表されている。聴けば判るが Pärson Sound の混沌としたエキセントリックなカオス・サウンドは時代考証の点から言ってもアモン・デュールの一歩先、レッド・クレイオラや13thフロア・エレベーターズとほぼ同列の先見性と言ってもいいと思う。
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#1122 Mr. Brown / Mellan Tre Ogon (1977)
2. Recall The Future
3. Reason Till Ixtlan
4. Universe
5. Kharma 74
6. Liv I Stad Utan Liv
7. Tornet
8. I'll Arise

過去にCD化された事があるのかどうかは知らないが、北欧シンフォの中にあって比較的初期の頃からその存在が知られていたスウェーデン出身のプログレッシヴ・ロック・バンド、ミスター・ブラウン(Mr. Brown)が1970年代に唯一残したアルバムを入手した。作品のタイトルは「Mellan Tre Ogon」といい、オリジナル・レコードは1977年に発表された物だ。スウェーデンは知る人ぞ知る音楽大国で、ポップスの世界ではかつてアバというスーパー・グループを生み出した国としても知られているが、プログレの世界に限ってもボ・ハンソン、エルヤーナス・トレッスゴード、カイパ、サムラ・マンマス・マンナ(1970年代)、イシルドゥス・バーネ(1980年代)、アネクドン、フラワー・キングス、パル・リンダー・プロジェクト(1990年代)、パートス、リキッド・スカーレッド、カープトゥリー(2000年代)といったバンドが各時代に飛び出してプログレッシヴ・ロック・ファンの熱い支持を獲得してきた。
勿論、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランド当りの他の北欧区域の国からも無視する事の出来ない素晴らしいバンドやアルバムも沢山あろうが、やはり質・量の観点からいって、”北欧最大のロック王国はスウェーデン”(注;ロックに限る)という認識で誤りとはならないであろう。このミスター・ブラウンが1970年代に唯一残した作品も、(シンフォニック・ロックの歴史に残る一世一代の傑作なんていう大風呂敷を広げるつもりはないが)北欧プログレッシヴ・ロックの良作の一つとして紹介するに足りる作品といっても過言ではないだろう。で、このミスター・ブラウンであるが、これまで音楽雑誌等で彼等の足跡が語られる事は殆どなったとは思うが、輸入CDに彼等の足跡が簡単に紹介されているのでそちらから引用する形で簡単に紹介してみたい。まずミスター・ブラウンの起点であるが、Hakan Andersson と Bo Carlberg という共にギタリストの2人が10代の頃から身を置いていたローカルなバンドが出発点となっている。