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《紙ジャケ》福井ともみ&マウント・ノネット「マウント・ノネット」《Papersleeve》
CRAFTMAN RECORDS (2019-04-10)
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ディスクユニオン提供。福井ともみ率いる9重奏楽団「マウント・ノネット」の映画音楽曲集。価格は¥3,000円。
#0082 Popol Vuh / Hosianna Mantra (1973)
2. Kyrie
3. Hosianna-Mantra
4. Abschied
5. Segnung
6. Andacht
7. Nicht Hoch Im Himmel
8. Andacht
9. Maria (Ave Maria) [Bonus Track]

あのナチス・ドイツの時代に実際に存在したという予言者ハヌッセンと伝説の力持ちジシェの2人にスポットを当てた映画『神に選ばれし無敵の男』(2003年)やヴィム・ヴェンダース、アキ・カウリスマキ、ジム・ジャームッシュ、スパイク・リー、チェン・カイコーら世界の有名監督らが《時間》をテーマに10分の短編作品を提供した『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』(2002年)などの映画で知られる、1942年旧西ドイツ(ミュンヘン)出身のヴェルナー・ヘルツォーク監督。1967年のデビュー作『生の証明』以来これまで20本以上の映画を監督(或いは出演)してきた。ドイツ人監督としてはデュッセルドルフ出身のヴィム・ヴェンダースの方が恐らく世界的には有名だが、比較してフリークスだのモンスターだの魔術師だのが登場するヘルツォーク作品はどうも日本ではイマイチ受けが悪い。
ヘルツォーク作品に馴染みのある俳優としてはクラウス・キンスキー(娘はナスターシャ・キンスキー)という個性派俳優の名前が即座に登場する。個人的に猛烈に大好きな映画『ノスフェラトゥ』(1978年)を初め、クラウディア・カルディナーレと競演を果たした『フィツカラルド』(1982年)、『アギーレ/神の怒り』(1972年)、『コブラ・ヴェルデ』(1988年)などの映画に出演したが、地顔で吸血鬼を演じて見せた『ノスフェラトゥ』での演技が余りに強烈だった。そしてもう一人、ヘルツォーク作品には無くてはならぬ存在がある。フローリアン・フリッケ(Florian Fricke)、その人だ。彼は個性派揃いのジャーマン・ロックの中にあっても独自性や特殊性を持っていたポポル・ヴーというバンドを率いて近年まで活躍していた人物だ(残念ながら2001年に死去)。マニュエル・ゲッチングがアシュラ・テンプルそのものとすればフローリアン・フリッケ=ポポル・ヴーである。