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《紙ジャケ》ネクター NEKTAR《Papersleeve》
マーキー・インコーポレイティド提供。英国人によるドイツのプログレッシヴ・ハード・ロック・バンド、ネクターの1970年代前半の初期作。価格は2枚組で¥4,200円(税込み)。なお、当初予定のあった「ジャーニー・トゥ・センター・オブ・ジ・アイ」は発売中止となりました。
#1420 Polyphony / Without Introduction (1972)
02. 40 second thing in 39 seconds
03.Ariels Flight
a) Gorgons Of The Glade
b) The Oneirocritic Man
c) Gift Of The Frog Prince
04. Crimson Dagger

紙ジャケット、リマスター、高品質SHM-CDにて MARQUEE INC. から登場するそうです。ポリフォニー(POLYPHONY)。僅か1枚を限りに解散してしまったプログレッシヴ・ロック・バンドだ。ちなみに「ポリフォニー」とは「モノフォニー=単旋律音楽」の対義語で多声(部)音楽のこと。2本以上の旋律を同時に重ねる「多声音楽」。プログレッシヴ・ロックに相応しい単語だが、昨日今日登場した音楽様式ではなく、ルネサンス時代に既に最盛期を迎えていた音楽でもある。こんな単語をバンド名にしてしまう当たり、流石イギリスのプログレッシヴ・ロックと書きたい所だが、実際にはこの連中、北米出身のプログレッシヴ・ロック・バンドであった。プログレッシヴ・ロックと言えばイギリスを筆頭に、イタリアやドイツ、フランスといった、ヨーロッパ諸国出身のバンドに優秀な連中が多いのは先刻ご承知の通りだが、国土の広いアメリカにも優秀な作品が多いのもマニアにはやはり先刻ご承知の通り。
ただ、アメリカの場合、1960年代のフォーク・リヴァイヴァルやサイケデリック・ロック、そして1970年代にかけてのスワンプ・ロックやサザン・ロック、西海岸ロック、SSW、ルーツ・ロックなどのジャンルに属するアーティストの方が通常より高く評価される傾向があるからだろうか、北米のプログレッシヴ・ロックなんぞは、余程の好き者しか聴こうとしないのが通常のパターンであろう。プログレ、と言われて一般的に連想するのはファンタジックなシンフォニック・ロック・スタイルの音楽を大抵の人が連想するだろうが、プログレッシヴ(「進歩的」とか「漸進的な」)という単語を言葉通りに解釈すると、北米ロック・シーンにおける歴史上最大にして最高の存在はフランク・ザッパだろう。ただ、通常彼の音楽はプログレッシヴ・ロックとは呼ばれない。プログレ、と書けば普通はイエスとかジェネシス、キング・クリムゾンといったイギリスのバンドが発表した音楽、或いは彼らの音楽に似た様な音楽がそう呼ばれる。
《紙ジャケ》カンサス Blu-spec CD 《Papersleeve》
カンサス(Kansas)
■カンサス・ファースト・アルバム(紙ジャケット仕様)
■ソング・フォー・アメリカ(紙ジャケット仕様)
■仮面劇(紙ジャケット仕様)
■永遠の序曲(紙ジャケット仕様)
■暗黒への曳航(紙ジャケット仕様)
■偉大なる聴衆へ(紙ジャケット仕様)
■モノリスの謎(紙ジャケット仕様)
■オーディオ・ヴィジョンズ(紙ジャケット仕様)
■ビニール・コンフェッション(紙ジャケット仕様)
■ドラスティック・メジャーズ(紙ジャケット仕様)
ソニー ミュージック提供。カンサス 紙ジャケット/Blu-spec CD コレクション。スティックスとかボストン、そしてカンサス。1970年代後半に人気のピークを獲得した米プログレ・ハード、カンサスの1974年のデビュー作「カンサス・ファースト・アルバム」から1983年の「ドラスティック・メジャーズ」が最新リマスターの上、紙ジャケ化。価格は2枚組「偉大なる聴衆へ」が¥3,500円(税込み)、その他¥2,500円(税込み)。
#1361 Shaa Khan / Anything Wrong? (1979)
02. Agonie
03. Howy The Professional
04. Another Flight
05. Tales Of Schroeder
06. Once Upon A Time
07. Anything Wrong? (Live, Bonus Track)
08. Tales Of Schroeder (Live, Bonus Track)

なんて発音するんだろうね。一応、シャア・カーン(Shaa Khan)としておこう。このバンドは1970年代の後半に2枚のオリジナル・アルバムを発表したのみでひっそりと音楽シーンから消えてしまったバンド、、、、ではなくてダラダラと(失礼)音楽活動を今日まで継続してきた長寿バンドのようだ。途中幾多の苦難や活動停止もおそらくあったと思われるが、1970年代から今日まで活動を続けてきたパワーには素直に敬意を表したい。結成はメンバーが学生時代の1970年頃にまで遡る。ドラマーの Klaus Grandt とギタリストの Roland Soltysiak、この両名の発案により結成されたのだという。当時からシャア・カーンと名乗っていた模様だが、ネーミングに対する特別な思いは特になかったそうだ。両者はアモン・デュールIIやカン、タンジェリンドリームの活動に感化されて、というパターンではなくてディープ・パープルやレッド・ツェッペリンといった音楽に憧れて結成を決意したというから、イギリス発の音楽に魅了された、当時世界の何処にでもいた典型的なロック少年達だったと想像される。
学生時代のバンドの最初期の構成はわからないが、1971年頃に Jochen Gutermuth がベーシストとして参加、またこの時期西ドイツ(当時)で開催された Akademie Remscheid(若いジャズ・ミュージシャンを育成する為のアカデミー)にメンバーが参加、これにより初期のハード・ロック志向の音楽性からジャズ・ロック志向のバンドへと変貌していく事になる。1973年から1974年頃までの時代はこんな体制だったらしい。アース&ファイアー、スウィート、スモキー、UFO、ネクターといった当時の人気バンドの前座を務める日々が続く。1974年にヴォーカリストの Heiner Waldmann と Klaus Grandt 、キーボード奏者の Horst "Schröeder" Schlechtriemen、以上3名が参加した事でバンドとしてのシャア・カーンの骨組みが 出来上がる。デビュー作制作に向けてようやくレコーディングに入ろうか、という方向に向っていったのも、上記の3人が参加してからだった。ドイツ産ロックのブームとしてはどうかな、少し遅いかな、という時代ではあったが、学生時代の1970年の頃からバンド活動を継続して、ようやくアルバムを制作しようか、という所まで彼等は行き着いた。
(記念)往年の人気ハード・プログレ、カンサスが結成35周年記念盤を発表
カンサス(Kansas)、オーケストラを招いた35周年記念ライヴをDVD/CD化! - CDJournal.com ニュース
米プログレッシヴ・ロック・バンド、カンサス(Kansas)の最新ライヴ作品がリリース決定! 今年にデビュー35周年を迎えたバンドの記念コンサートの模様がDVD&CD化されます。本作『There's No Place Like Home』には、2009年2月7日にバンドの地元カンサス州トピカにあるウォシュバーン大学で行なわれたライヴの模様を収録。当日はケリー・リヴグレンやスティーヴ・モーズといった前メンバーに加え、同大学のオーケストラ(50人編成)も招いたスペシャルなステージとなっています。
[DVD]
出演:Kansas
レーベル:Starcity
発売日:2009-10-13
上がCD、下がDVD。カンサスなんて今の若い洋楽ファンはご存知ないかもしれませんが、かつて昔、そう1970年代、イギリスのプログレシッヴ・ロック・バンドやハード・ロック・バンドから影響を受けていたアメリカのバンドの事を総称してアメリカン・ハード・プログレとかプログレッシヴ・ハードと呼んでいた時期があったのですが、このカンサスもそんなバンドの一つでした。、その後人気上昇とともにキャッチーな路線を歩み始めたために、所謂産業ロックなどとも呼ばれもしたのですが、カンサスは凡百なロック・バンドなど足元にも及ばぬ高い音楽性を持っていたバンドの一つでした。
今回の新作「There's No Place Like Home」は2009年2月7日、カンサスの地元であるカンサス州トピカにあるウォシュバーン大学で行なわれたライヴの模様を収録した実況録音盤。CDとDVDの二種類が登場します。ジャケの爺さんは勿論彼等の1970年代の人気作、「Leftoverture(永遠の序曲)」を彷彿とさせるもの。となるとやっぱり「Carry On Wayward Son」なんて収録されているのでしょうね。
《紙ジャケ》カンサス Kansas《Papersleeve》
カンサス(Kansas)
■カンサス・ファースト・アルバム(紙ジャケット仕様)
■ソング・フォー・アメリカ(紙ジャケット仕様)
■仮面劇(紙ジャケット仕様)
■永遠の序曲(紙ジャケット仕様)
■暗黒への曳航(紙ジャケット仕様)
■偉大なる聴衆へ(紙ジャケット仕様)
■モノリスの謎(紙ジャケット仕様)







#0956 Automatic Man / Automatic Man (1976)
2. Comin' Through
3. My Pearl
4. One 'N One
5. Newspapers
6. Geni-Geni
7. Right Back Down
8. There's a Way
9. I.T.D. Interstellar Tracking Devices
10. Automatic Man
11. Atlantis Rising Fanfare - Turning of the Axis

誰が何処から見ても見るからにアレなジャケットだが(ポーランドのSBB「Welcome」といい勝負だ)、これはレッキとしたプログレ。それも米国産である。本来ロック・ミュージックが持っていた筈の衝動性が失なわれ売れる大人向けの音楽へと変化を遂げつつあった1970年代半ばに結成され、ボストンが音楽シーンに華々しく登場してきた1976年に1枚、更にエルヴィス・プレスリーが心不全の為亡くなってしまった1977年に1枚、計2枚の作品をアイランド・レコーズを通じて発表したが、カンサスやスティックス、ボストンら、所謂ポップなプログレ・ハード系バンドの様に時代の寵児とはなれず、あっけなく解散してしまったのがオートマティック・マン(Automatic Man)。
有名になれなかった米国産のマイナーなプログレ・ハード系なのだが、マイナーな割には何故か昔から結構知名度がある。何故かというと、初期サンタナの「Abraxas」「Santana III」「Caravanserai」「Borboletta」、そして特殊ジャケで余りにも有名な「Lotus」などの作品にドラマーとして名前が記載されているマイケル・シュリーブ、そしてのちにエイジアやパット・トラヴァース・バンド、ミートローフ、ヒューズ/スロールなどに在籍して活躍したギタリストのパット・スロールがかつて在籍していたからだ。そんな理由により、1970年代の米国産プログレ・ハードを求める人だけでなく、比較的若い世代のロック・ファンが買い求めるケースもあるようだ。