Cathy Young / A Spoonful of Cathy Young (1969)
1. Spoonful 2. Msfit Matilda 3. This LIfe 4. Everybody's Dealer 5. Circus 6. Mr. Moth 7. Colour that Lightning 8. 3 Billion Lovers 9. Understanding Changes Misunderstood 10. Following in Front 11. Melody Plot

ヒッピー達の生活習慣には関心がないが彼等が生み出したサイケデリック/アシッド・ミュージックは大好きな私がアシッド・フォークの裏カルト名盤として推薦したいのがカナダの女性フォーク・シンガー、キャシー・ヤングの「A Spoonful of Cathy Young」(邦題:「ニュー・フォークのスター」)。この作品は1969年に発表された作品だがアナログ・レコードのコレクター市場では数万円の単位で取引されるという希少価値なアイテムらしい。日本では殆ど無名の存在だが1970年代の一時期カナダでは少なからず知名度があったらしい。
この作品が発表された時、彼女はまだ10代後半の女性だったそうです。かつて日本でも「ニューフォークのスター/キャシー・ヤングの世界」というタイトルでレコード販売されたとか。曲は全部で11曲収録。目玉はタイトル・ソングでもある「Spoonful」。この曲はハウリン・ウルフのヒットでも御馴染み、ウィリー・ディクソン作品。兎に角、初めて聴いた時、この曲には驚かされた。まだ10代の女性歌手だったのが信じられない程全編妖しい雰囲気に包まれた演奏と切れかかった歌。この曲はシカゴ・ブルースの名曲だけに、大勢のアーティストが取り上げてきた。キャンド・ヒートやオールマン・ブラザース、ジャック・ブルース、エリック・クラプトン、ポール・バターフィールド、クライマックス・ブルース・バンド、クリーム、ボー・ディドリー、プリティ・シングズら。
キャシー・ヤング版の「Spoonful」は1960年代後半のアシッドな匂いをプンプンと発散させながら演奏される聴き応え充分のブルース・カバー作。多分彼女は少々ドラッグでラリッた状態で歌っていたのだろう。そうとしか考えられない程の鬼気迫るものがある。オリジナル曲ではないものの、この1曲だけで金を出す価値ありと言える。CDのジャケットを見る限りはインクレディブル・ストリング・バンドのようなアシッドな雰囲気のアコースティック・ギター・アルバムを連想するかもしれませんが、手堅いバックの演奏に支えられた本作はサイケデリック/アシッド・フォークな楽曲に加え、ジャズやブルース、ポップス、カントリー、モンドなどの要素をとり得れた、異様なムードに包まれた意欲作といえます。1960年代後半~1970年代の英米のサイケデリック/アシッド系作品を収集している人なら必聴ですよ。
《ドブログ投稿2005/09/21 00:11 》
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