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Chicken Shack / 40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve (1968)

 2005-12-12
1. The Letter 2. Lonesome Whistle Train Blues 3. When the Train Comes Back 4. San-Ho-Zay 5. King of the World  6. See See Baby 7. First Time I Met the Blues 8. Webbed Feet  9. You Ain't No Good 10. What You Did Last Night 他4曲

40ブル-・フィンガーズ(紙ジャケット仕様)
チキン・シャック
Sony Music Direct (2005/11/23)
売り上げランキング: 103,497


1960年代後半のイギリスにおけるブルース・ブームの中核を担った通称三大バンドの一つ、チキン・シャック。国内市場ではなかなか入手が難しかったデビュー当初からの旧作が一挙に紙ジャケとなった。こんな作品が2000円未満で入手出来るのだから大変ありがたい限りである。しかしながら三大ブリティッシュ・ブルース・バンドと一口に言っても、フリートウッド・マックと比較すればチキン・シャックの認知度・知名度は限りなく低いと言っていいでしょう。話題となる時は決まってクリスティン・マクヴィがかつて在籍していたバンド、といった事で引用されるのがおち。バンドのリーダーでブルース一筋の職人肌気質スタン・ウェッブも同様。第一スタン・ウェッブなんていきなり書いても普通は『誰それ?』というのが相場。

マイク・ヴァーノンと契約を果たし、1968年にブルーホライゾンから発表されたのがデビュー作となる「40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve」。スタン・ウェッブのギター奏法に多大な影響を与えたフレディ・キングのカバー曲を含むカバー中心の渋い構成。キーボードは勿論旧姓クリスティン・パーフェクト。この翌年には初期を代表する人気作(といってもチキン・シャックにしては、という意味)「O.K. Ken?」を発表するに至るが、脱ブルース志向を目指すフリートウッド・マックに参加するためパーフェクトが脱退してしまう憂き目に遭遇する。バンドはポール・レイモンドを代役に活動を継続、「100 Tons Chicken」「Accept」といった作品を発表するが、既に時代は彼等のようなバンドを必要とはしていなかった、、、、。

251.jpg

長ったらしいアルバム・タイトルだが「Fourty Blue Fingers Freshly Packed And Ready To Serve」は1968年に発表されたチキン・シャック最初の作品。プロデュースはチキン・シャックの発掘人マイク・ヴァーノン。当時のアナログ盤には10曲が収録されていたが、今回の紙ジャケにはボーナス・トラックとして当時のシングルAB面4曲が追加収録。ゲストに故ディック・ヘクトール=スミス(コロシアム)やジョニー・アーモンド(マーク=アーモンド)といったジョン・メイオール門下生が顔をそろえている。ホワイト・ブルース・リヴァイヴァルという追い風を受けて、デビュー作でありながらも全英でヒットを記録した作品。こんなブルース・アルバムが売れるなんていい時代でしたね。

フリートウッド・マックのピーター・グリーンがBB・キング、ジェレミー・スペンサーがエルモア・ジェイムスなら、スタン・ウェッブはフレディ・キング。ご存知ブルース界における3大キングの1人だが、一番若かったからなのか、ブリティシュ・ブルース界に最も影響を与えたのがフレディ・キング。ギブソン・レスポールを弾きまくるフレディの姿にスタン・ウェッブも大いに感化されたのであろう、本作でもフレディ張りの泣きのギターや彼の曲のカバーまでやってのける。まさに英国ブルースの王道といった演奏だが、随所で挿入されるブラス・サウンド入りのジャジーなブルース・スタイルもチキン・シャック流でもある。このスタイルはジョン・メイオールを通じて更にアレクシス・コーナーまで遡る、ブリティッシュ・ブルースの伝統的な系譜でもあろう。

渋いブルースもよいが、やはり個人的にはクリスティン・マクヴィのオリジナルにも注目したい。本作にはボーナス・トラックを含めると4曲収録されているが、ミディアム・テンポのブルージーなナンバーでさえ、後の大成功フリートウッド・マック時代のサウンドの片鱗が既にこの時点で確認出来てしまうのが興味深い。既存のブルースの粋を出ていないスタン提供のオリジナルと比較してもコンポーザーとしての先見性・優位性は明らかだ(というか、時代が確定してからこんな事書くのも卑怯かもしれないけれども)。「Hey Baby」なんて、既にこの時点でまんま皆が良く知っているあのフリートウッド・マック節だ。「Rumours」(1977年)の「Don't Stop」のオリジナル・ネタだろうか。

ブルースのコピーだけでは生きて行けぬと判断したミック・フリートウッド&ジョン・マクヴィに認められたのも判るような気がする。ジョン・マクヴィと結婚したから、という理由が真っ当な理由かもしれないけれども、彼女を抜擢した理由は初期チキン・シャックにおけるクリスティン・マクヴィの作曲家としての才能に注目したからこそなのであろう。但し、フレディ・キングやバディ・ガイ等、ブルースのカバー作品としての視点から「Fourty Blue Fingers Freshly Packed And Ready To Serve」を評価するならば、クリスティン・マクヴィは邪魔な存在でしかない事も付け加えておきます。彼女をどう扱うかによって評価も変わるでしょう。

2001/06/16記事 Chicken Shack / O.K. Ken? (1969)

2003/07/11記事 Alexis Korner's Blues Incorporated / Red Hot from Alex (1964)
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コメント
僕はこの「40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve」、今回の紙ジャケを尻目に以前から出ているブラケース入りの廉価版のシリーズのものを買ってしまいました。いや背に腹は変えられんのです。内容は予想通りの王道ブルーズロックでした。
【2005/12/13 05:49】 | サイケ #- | [edit]
プラケース物は私も以前購入しておりましたが、勢い余って私は紙ジャケも購入してしまいました。
【2005/12/13 19:56】 | 管理人 #- | [edit]












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  • Chicken Shack【All Mod Cons】
    Chicken Shackフリートウッドマックと並ぶ偉大な英国ブルースバンド「Chicken Shack」、その後マックに移るクリスティーが在籍していたことでも有名(?)です。で、彼女の歌う「I'd rather go blind」は本当にいいです。切々と謳うクリスティーに絡むホーンとギター、淡々
【2005/12/12 23:53】
【2005/12/13 20:30】
  • Chicken Shack - 40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve【ロック好きの行き着く先は…】
     後のフリートウッド・マックで活躍するクリスティン・パーフェクトはマックのジョン・マクヴィーと結婚してクリスティン・マクヴィーとして有名なのだが最初は同じ英国ブルース
【2006/04/09 20:16】
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