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Kin Ping Meh / No. 2 (1972)

 2005-12-13
2003/05/12 記事より

1. Come Down To The River Side 2. Don't Force Your Horse 3. Come Together 4. Together Jam 5. Livable Ways 6. Day Dreams 7. Very Long Ago 8. I Wonna Be Lazy 他2曲

Kin_Ping_Meh.jpg

電子音楽や前衛・実験音楽、民族音楽、フリージャズなどの音楽をベースに独特の世界を築き上げたジャーマン・ロックだが、ことハード・ロックの世界ではなんとも分が悪い。勿論スコーピオンズやルシファーズ・フレンドのようなバンドも存在したが、大半のバンドが聊か強引な例えだが英国ロックのまがい物、ばった物的な色合いが濃くなる。巨大なブタのジャケット(確か特殊な種類のブタだったと思うが思い浮かびません)をアート・ワークとしてドイツのロック・シーンに登場してきたキン・ピン・メイもそんな英国ハード・ロックの亜流まがいのバンドである。バンド名は『金瓶梅』、学のない私にはさっぱりだが、”中国四大奇書”と呼ばれる一つに含まれる世俗書物の事らしい。

1971年にポリドールからデビュー作を発表したドイツのキン・ピン・メイはブリティッシュ・ビートの息吹を持つビート・バンドが元となったらしい。彼等はファウストやカンやクラフトワーク、、、、ではなく、イギリスのハード・ロック勢のステージの前座を務めるなどの活動を通じてキャリアを積んでゆく。まあ、彼等のような活動の方が一般的だった訳である。1971年に英国ロックからの影響を感じさせる作品を発表するのだが、英音楽シーンにおける米ルーツに根ざしたザザン・ロック/スワンプ・ロック志向を彼等も感じとったのか、アメリカン・ロック然としたサウンド・スタイルへと近づいてゆく。B級のくせにアルバム発表の機会には恵まれていたようで1977年までの間にどうやら計6枚もの作品を発表している。


本作「No. 2」はキン・ピン・メイの通算2作目に相当する作品。メンバーはヴォーカル、ギター、ベース、ドラムス、キーボードの5人編成。そして以外だがエンジニアをあのコニー・プランクが担当している。コニー・プランクといえばドイツのエレクロニクス・バンドに欠かす事の出来ない存在として広く知られている人物だが、1970年代前半の頃にはこんなお仕事もこなしている。CDはドイツのリイシュー・レーベル、Repertoire Records(ボーナス・トラックとして1973年のシングル曲が2曲収録)。歌詞は英語。母国語を捨て英語で歌われている事から、英語圏での成功を夢みて音楽活動を展開していたバンドである事は明らかだ。

英国ハード・ロックに憧れて結成されたバンドだが、後のアメリカン・ロック志向へ傾倒していく過程期なのか、英ロック然とした作品と米ロック然とした作品とが混在する有様。「Day Dreams」ではメロトロンを駆使したジェネシス張りのプログレ擬な展開を見せておきながら、次の曲「Very Long Ago」ではニッティー・グリッティー・ダート・バンドのようなカントリー・ロックを披露するという節操の無さ。更にその次に登場するのがパイロットのようなブリティッシュ・ポップ然とした「I Wonna Be Lazy」だから空いた口がふさがらない。だが、本作の最大の見せ場はビートル・ジョンのカバー「Come Together」。後にエアロスミスもカバーしたが、紛い物のB級ジャーマン・ハードとして片付けてしまうには実に惜しい佳作ロック・アルバムである。コンセプトの欠片もない無節操な作品だが、安売り品を見つけたら興味本位で買って下さい。
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コメント
英国ロックや米国ロックに傾倒するのは、ドイツが敗戦国だからでしょうか・・・?
【2005/12/13 23:55】 | ルル #- | [edit]
かつてドイツといえばイギリスのビート・グループの武者修行の場としても有名でした。オランダもそう。イギリスのバンドのサウンドを耳にしたドイツの若者が育ち、ブリティッシュ・ビートのコピーバンドへと成長していったのだと思います。しかしこれはドイツだけではなく、1960年代後半のイタリアでも更に日本でもそうだったようです。
【2005/12/14 00:42】 | Cottonwoodhill #- | [edit]
勉強になりました。ありがとうございました。
kin Ping Mehって、強烈に印象に残りました。
ジャケもすごいですね・・。
【2005/12/14 01:16】 | ルル #- | [edit]
kin Ping MehはようするにB級バンドの類ですよ。^_^; 正値はどうかと、、。

私も安売りの時に買いましたから。
【2005/12/14 20:29】 | Cottonwoodhill #- | [edit]
敗戦国(なんていつまでも言うのはおかしいですが・・)の文化って、敗戦によって価値観が総崩れになって、混沌とした状態から面白いものが出てくるんじゃないかと考えたことがありました。
戦後(もう21世紀ですが・・)のドイツ、イタリア、日本の文化って、映画、音楽などを見てみても、面白いものが多いと思います。
では、キン・ピン・メイ、安売りの時にねらいます☆
【2005/12/14 21:17】 | ルル #- | [edit]
ドイツに限らず、世界の若者はやはり流行りものにむらがるのがならわしですが、一方戦後の現代音楽の旗手として音楽界をひっぱってきただけあって、アート志向のロック・バンドもドイツからは沢山出来てきましたね。こうしたバンドは非常に個性的だった訳ですが、ですがやはりこうした前衛・実験的要素の強いバンドは少数派だったようですよ。
【2005/12/14 22:14】 | Cottonwoodhill #- | [edit]

敗戦国だからどう・・と決めつける必要はないかもしれませんね・・。
流行りものに敏感な世界の若者のバイタリティの方に注目した方がいいのかもしれませんね。
かれこれ10何年もわからなかったことなので、これでスッキリしました!
すごく勉強になりました・・。
Cottonさん(←縮めてゴメンナサイ~!)ありがとうございマス~~☆☆
【2005/12/14 23:27】 | ルル #- | [edit]
今後ともよろしくお願いします。
【2005/12/15 19:49】 | Cottonwoodhill #- | [edit]












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