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#0802 Ashton, Gardner, Dyke & Co. / What a Bloody Long Day Its Been (1972)

 2004-02-17
1. It's Gonna Be High Tonight
2. It's a Drag
3. Still Got a Long Way to Go
4. Falling Song
5. Ballad of the Remo Four
6. Rock & Roll Boogie Woogie
7. Got to Get Back to You
8. What a Bloody Long Day
9. I'm Going to a Place

Ashton, Gardner, Dyke & Co. / What a Bloody Long Day Its Been

「Highway Star」「Smoke on the Water」等の有名曲で御馴染み、ディープ・パープルが1971年に設立したマネージメント・レーベル、パープル・レコーズ。そのパープル・レコーズから2003年の夏に同レーベルに所属している(いた)アーティスト達の作品を収録したプロモーション用の編集盤「Purple People」が発売となりました(オリジナルは1972年に発売、1975年に再発)。ディープ・パープルやホット・スタッフ、イヴォンヌ・エリマン、シルヴァーヘッド、タッキー・バザードら、当時パープル・レコーズに所属していたアーティトの楽曲に混じり、同CD(日本盤)に収録されていたのが、アシュトン、ガードナー&ダイク(Ashton, Gardner & Dyke)という、3人編成のブリティッシュ・ロック・バンドであります。

ビートルズ(ジョージ・ハリソン)のファンの間にも知られた存在であるリーダー格的存在のトニー・アシュトンは1946年英ランカシャー(ブラックバーン)出身のキーボード奏者。個人的に彼の名前を初めて知ったのが、ディープ・パープルのキーボード奏者ジョン・ロードとの競作アルバム「First of the Big Bands」(1974年)。当時、大道芸人風情の2人が映ったアルバム・ジャケットに強いインパクトを受けた事を覚えています。次いでトニー・アシュトンの名前を見かけたのが、またもやジョン・ロードと更にイアン・ペイス(ディープ・パープルのドラマー)を巻き込んで製作された「Malice in Wonderland」(1977年)。かなり後になってから、トニー・アシュトンがキーボード奏者である事を知り、「First of the Big Bands」のあの大道芸人がキーボード奏者だった事に少なからず驚いたものでした。
アシュトン、ガードナー&ダイクは1968年に結成され、1972年に解散するまでの間に3枚のアルバムを発表していますが、アシュトン、ガードナー&ダイクの前身バンドとなるのが、ビートルズで御馴染み英リヴァプール出身のビート・バンド、リモ・フォー(Remo Four)。バンド名通り、コリン・マンリー(ギター)、フィル・ロジャース(ギター、ベース)、ドン・アンドリュー(ギター、ベース)、ロイ・ダイク(ドラムス)の4人で結成された同バンドは1964年にシングル「I Wish I Could Shimmy Like My Sister / Peter Gunn」でデビューを果たすなどの音楽活動を展開していた他、幾人かのソロ・アーティストのバック・バンドを務めるなどの地味な音楽活動を展開していた模様です(マネージャーはあのブライアン・エプスタイン)。

その後ドン・アンドリュースが脱退、代わりに参加したのがキーボード奏者のトニー・アシュトン(Tony Ashton)。トニー・アシュトンを加えたレモ・フォーはビートルズのジョージ・ハリソンが東洋音楽と西洋音楽の融合を目指して1968年に発表した問題作「Wonderwall Music」(ロンドンとボンベイで録音)のロンドン録音のセッションに参加するなどの活動を展開しましたが、1968年に解散。その後、後から同バンドに参加したトニー・アシュトンはドラマーのロイ・ダイク、更にクリエイションという幻の短命バンドに参加していたベーシストのキム・ガードナーと共に新バンド、アシュトン、ガードナー&ダイクを結成しています。メンバーの名前を取ったバンド名といい、ギタリスト抜きのトリオ編成といい、まるでELPみたいですが、サウンドは勿論全く違います。

ポリドールと契約した彼らは1969年にシングル「Maiden Voyage / See The Sun In My Eyes」とアルバム「Ashton Gardner & Dyke」を発表、R&B、ブルース、ジャズ、ソウルなどのアメリカン・ルーツ・ミュージックに根差したサウンドを武器に活躍します。ポリドールとはこの1作のみで、翌1970年にはキャピトル・レコーズから「The Worst Of Ashton, Gardner And Dyke」(エリック・クラプトン、ジョージ・ハリソン参加)、全米最高40位を記録したシングル「Resurrection Shuffle / Hymn To Everyone」(1971年記録、全英では最高3位)を挟んだ2年後の1972年には3作目となる「What a Bloody Long Day Its Been」(名義は何故か Ashton, Gardner, Dyke & Co.)を発表しますが、この年を最後に活動は停止してしまっているようです。

1973年には「Last Rebel」なるアルバムが発表されていますが、これはジョー・ネイマス(元ニューヨーク・ジェッツ在籍のフットボール界のスター選手だった人)を主役にして製作された映画のサントラ盤(近年ボーナス・トラックを追加した形でパープル・レコーズから再発されています)。これ以外にも「Let It Roll: Live on Stage, 1971」という、1971年ベルギー公演の模様を収めた発掘ライブCDもパープル・レコーズから発表されています。アシュトン、ガードナー&ダイク解散後のトニー・アシュトンはディープ・パープルのジョン・ロードと競演を重ねる事になるのですが、そちらの話題はまたの機会に。

■ Tony Ashton - Keyboards, Vocals
■ Kim Gardner - Bass
■ Roy Dyke - Drums

アシュトン、ガードナー&ダイク同様、メンバーの名前をバンド名としたエマーソン、レイク&パーマーと同じくギタリスト抜きのトリオ編成によるバンドですが、ギタリスト抜きでもアグレッシヴでオリジナルティ溢れる怒涛のサウンドを表現してみせたキース・エマーソンやグレック・レイク、カール・パーマーのような無敵のパフォーマーが在籍している訳でもないアシュトン、ガードナー&ダイクだけに濃密なサウンドを構築する為にはゲスト奏者の存在はどうしても必要。前作「The Worst Of Ashton, Gardner And Dyke」ではジョージ・ハリソンやエリック・クラプトン、スタン・ウェッブ(チキン・シャック)らのギタリストがゲストとして参加していましたが、本作では前作のようなスーパー・スターが参加しておらず、その為幾分地味な印象を与える作品でもありますが。

収録曲9曲のうち、7曲はトニー・アシュトンの手による楽曲。最後の作品でもある「What a Bloody Long Day Its Been」には、ゲストとしてセッション・ギタリストのミック・リーバー(Mick Liber)が参加、また彼はメンバー3人との競作者として2曲「Still Got a Long Way to Go」「Rock & Roll Boogie Woogie」にクレジットされています。またクレジットがないので判りませんが、ブラス・アンサンブルも参加し、アシュトン、ガードナー&ダイクによるブラス・ロック・サウンドの一角を担っています。本アルバムのタイトルに記載されている《Ashton, Gardner, Dyke & Co.》の【Co.】とはリーバーの存在を意識したものなのか、それともブラス・アンサンブルの存在を意識したものなのか。

トニー・アシュトンによってプロデュースされた本作は大人向けのロック・ミュージックというべきか。R&B、ソウル、ブルース、ジャズ、ロックンロールなどのルーツ・ミュージックを下地に演奏されたブギ・ロック、ブルース・ロック、ジャズ・ロック、ブラス・ロック、スワンプ・ロック、バラード、ソフト・ロックなどのカテゴリーに属する数々。取り分け、ブラス・セクションを大胆に導入したジャズ・ロック的なアプローチに特に興味を覚えます。ちなみに本作の前年にあたる1971年にアシュトン、ガードナー&ダイクの3人は元祖爆音バンド、ブルー・チアーの初代ギタリストだったリー・スティーヴンスのカリスマからのソロ第二弾「Cast of Thousands」に揃って参加しています。

手に入るのかは判りませんが、興味のある方はこちらも入手してはいかがでしょうか。最後に、相変わらず歌詞には全く興味を覚えない私(当然本CDも輸入盤で購入)ですが、アシュトン、ガードナー&ダイクは初期のシカゴ同様、反戦・反体制的な姿勢を歌詞に盛り込んで歌い、それ故、同業者や玄人筋から当時高い評価を得ていたバンドだったとか。英国の警察官に注意されながらも濡れた街頭に寝そべるアルバム・ジャケットの姿も、ひょっとして、そうした政治的な意図やメッセージが隠されているのかもしれませんが、鈍感な私には判りかねます。

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