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(US) Jimi Hendrix / People, Hell and Angels

 2013-04-04
Jimi Hendrix / People, Hell and Angels
「People, Hell and Angels」
 [CD]
 アーティスト:Jimi Hendrix
 レーベル:Sony Legacy
 発売日:2013-03-05
 by ええもん屋.com
[ディスク:1]
1. Earth Blues YouTube
2. Somewhere
3. Hear My Train A Comin'
4. Bleeding Heart
5. Let Me Move You YouTube
6. Izabella
7. Easy Blues
8. Crash Landing
9. Inside Out
10. Hey Gypsy Boy
11. Mojo Man
12. Villanova Junction Blues


私が子供の頃、ジミ・ヘンドリックスの音楽って、嫌いでした。私的な話で恐縮ですが、少年時代の私に(悪い意味で)トラウマを齎した3大洋楽アーティストと言えば、先日紹介したデヴィッド・ボウイ、ジェフ・ベック、そして今回取り上げるジミ・ヘンドリックスです。リード・ギタリストのギター・ソロって、苦手なんですよ。インプロヴァイゼーションっていうか、ギタリストの恍惚な演奏っていうのが、どうにもこうにも、子供の頃、大の苦手でした。デヴィッド・ボウイの場合、最初の原体験はTVで見たグラム・ロック時代のステージの模様だったのですが、ジミ・ヘンドリックスの場合、多分私の第一遭遇はウッドストックでの演奏の模様だったと思います。多分、テレビの洋楽紹介番組か何かの枠の中で取り上げられたのを見たのが最初だったと思います。いや、ひょっとするとジミ・ヘンドリックスじゃなくてアルヴィン・リーだったかも。

ジェームズ・マーシャル・ヘンドリックス(James Marshall Hendrix)こと、ジミ・ヘンドリックス。通称ジミヘン。1942年11月、米ワシントン州シアトル出身。「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において3回連続して1位を獲得、『ギター・マガジン』2010年12月号の「ギター・マガジンが選ぶ! 史上最も偉大なギタリスト100人」でも1位。右利き用のストラトキャスターを左右逆さまにして演奏。1967年に開催されたモンタレー・ポップ・フェスティバルでの衝撃のパフォーマンス、ウッドストックでの伝説的な演奏。ロックの歴史に永久に名を残す、世紀のスーパースター。1970年に死去して既に今年で40年以上が経過しましたが、忘れ去られる事なく、私達の脳裏に深く刻まれている正真正銘のスーパースターといえばジミ・ヘンドリックス。

神格化されて久しいジミ・ヘンドリックスですが、冷静に彼の活動を振り返ってみますと、実はザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス名義の1967年発表の最初のアルバム「Are You Experienced」から僅か4年程しか活動していません。同年には「Axis: Bold as Love」、1968年には「 Electric Ladyland」を、そしてエクスペリエンス解散後の1970年には無名時代に契約したPPXエンタープライゼズとの契約問題により「Band Of Gypsys」というライヴ盤を発表。これら以外には「Smash Hits」「Electric Jimi Hendrix」というベスト盤(編集盤)が存在しますが、彼の生前に発表されたオリジナル・スタジオ作品は実は僅か3枚のみ。にも関わらずジミ・ヘンドリックスの音楽と彼の名前はジミ・ヘンドリックス以上のキャリアと実績、活動年月を持つ他のロック・アーティストを今日に至るまで圧倒し続けています。1967年から1970年までのジミ・ヘンドリックスのパフォーマンスが抜きん出ていた事の証でもあるのでしょう。

ジミ・ヘンドリックスの作品についてですが、私が洋楽を本格的に聴き始めた1970年代当時、ジミ・ヘンドリックスのオリジナル作品って、よく判らなかったのです。それは何故かと申しますと、古くからの洋楽ファンの方はご承知だと思うのですが、1970年の死去後にジミ・ヘンドリックスの音源の権利を引き継いだマネージャーのマイク・ジェフリーが1973年に死去した事や、ジミ・ヘンドリックスが随所に膨大なセッション音源を残した事、無名時代に気軽に多方面で契約を残してしまった事、などの要因により、ジミ・ヘンドリックスの死去後に数多くのレコード(CD)が連発される事になってしまったのです。少年時代の私はジミ・ヘンドリックスの正規作品なんて順序正しく理解していなかったから、編集盤の類が正式盤と思っていた時期もありました。

CD時代以前のレコードの時代に限ってみても、1971年の「The Cry Of Love」を皮切りに「Rainbow Bridge」「War Heroes」「Loose Ends」「Crash Landing」「Midnight Lightning」、ライヴ盤/ベスト盤としては「Experience」「Isle Of Wight」「Hendrix In The West」「More Experience」「The Essential Jimi Hendrix」などが存在しています。「Crash Landing」なんて、よく覚えています。とんでもないアルバムなんですけれども。これら以外にも沢山の編集盤が乱立、こうした動向は1990年代にジミの父アル・ヘンドリックスと義理の妹を中心に「エクスペリエンス・ヘンドリックス」という音源管理財団が創設されるまで続く事になります。今ではエクスペリエンス・ヘンドリックスによってしっかり管理されているので、今のファンは「ジミ・ヘンドリックスのオリジナル・アルバムってどれなんだろう」と困惑する事もないはずです。

エクスペリエンス・ヘンドリックスが創設されて以降、生前のジミ・ヘンドリックスの意思を汲んで、幻の4枚目のスタジオ・アルバム制作が企画されています。1997年に発表された「First Rays Of The New Rising Sun」はその生前の意志に出来る限り忠実に再現されたアルバム。また、同年には「South Saturn Delta」というアルバムも発表されていますが、これはアウトテイクや未発表デモを集めたアーカイヴ物。ライヴ盤としては「BBC Sessions」「Live At The Fillmore East」「Live at Woodstock」「Blue Wild Angel: Live At The Isle Of Wight」「Live At Berkeley」「Live At Monterey」といったアルバムが発表されています。2010年には「Valleys of Neptune」というアルバムがソニーの子会社レガシー・レコーディングスより発売され、全米最高4位を記録しています。

で、今回の「People, Hell and Angels」。驚きました。まだこんなタネがあったとは。1968年から1969年までの間にニューヨークで録音していた、未発表音源集。ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの活動とは別に制作していた音源だそうです。びっくり。私は熱心なジミ・ヘンドリックスのファンではないので、乱立された編集盤に収録されたオリジナル・アルバムの未収録曲等を網羅している訳ではないですから、「People, Hell and Angels」に収録された曲が過去に何処かで発表済みなのかは判りませんが、2013年にもなって、まだこんな物が出てくるのに驚きました。ちなみにタイトルは4作目のスタジオ・アルバムとしてジミが生前に考えていたメモから、だそうです。この手の”ニュー・アルバム”としては「First Rays Of The New Rising Sun」「South Saturn Delta」「Valleys of Neptune」に継ぐアルバムという事になります。

アメリカではビルボート200で最高2位、ハード・ロック・アルバム部門では見事1位を獲得。40年以上も前にスタジオで行なわれた未発表音源を新作アルバム扱いとして発表した作品であるにも関わらず、この注目度。相変わらず人気は凄い。ですが注目度だけで、この順位が獲得できた訳じゃありません。中身もすこぶる良品質。これまでの死後のアルバムと同様、ハード・ロック、ブルース・ロック、サイケデリック・ロック、ファンクなどの要素が盛り込まれた、その辺の現役組では逆立ちしても勝てないレベルの高い演奏が披露されています。アルバムは全12曲。収録された曲の大半にビリー・コックス(ベース)、バディ・マイルス(ドラム)という、バンド・オブ・ジプシーズの面々が参加している事から、本作をバンド・オブ・ジプシーズのスタジオ作品として見ても面白いかもしれません。また、一部の楽曲にはラリー・リー、ミッチ・ミッチェル、スティーヴン・スティルスも参加。

皆様ご承知の通り、イギリスの白人と組んだザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスと違い、バンド・オブ・ジプシーズはアメリカの黒人演奏家と組んだ、純然たる黒人演奏家集団。当時としては画期的なロック・ファンク・バンドだったのだが、いろいろな問題もあってバンド・オブ・ジプシーズは長続きしませんでした。しかし、本作に収録されている曲の数々を聴けば、仮にバンド・オブ・ジプシーズが解散せずに2枚3枚とスタジオ作品を発表し続けていれば、バンド・オブ・ジプシーズの名前もロックの歴史に欠かす事の出来ない存在となっていたかもしれない、と多くの人が思うに違いありません。冒頭のファンキーなハード・ロック・ナンバー「Earth Blues」からして、本当にぞくぞくする。未発表音源集とは思えない程、曲の粒が揃っているのにも驚かされる。クラシック・ロック・ファンなら是非買うべき。音質が良いのにもびっくり。

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